本物の木

ヤマワでは構造材の全てに天然無垢材を使用しているのですが、最近木の家を前面に押し出している広告が増えてきましたね。木の家と言っても色々ありまして、集成材で作った家も木の家と称して販売している会社もあります。実際天然の材木で作る家は、材木の乾燥が難しくコストがかかってしまい、リスクもあります。たくさんの家を販売している会社は管理が難しいため、工業製品である集成材に頼っているのです。

また「地産地消は良いこと」という観点から、適材適所に材木が使われていないケースがうかがえます。実際長野県で生産できる構造材の材種は、ヒノキ・杉・カラマツくらいですが、本来土台はクリ・ヒノキ・ヒバ、柱は杉・ヒノキ、梁は米松が最適です。以前は梁にカラマツが使用されていましたが、変形が大きいので現在は使われていません。それ以外の材木を利用している会社は、何らかの仕方のない理由が考えられますのでその辺の見極めも大切だと思ってください。

床材は厚さ・材種・塗装の種類などはもちろんですが、産地も考えると無限に種類があります。ヤマワでは床材に赤松または桐の板を採用しています。厚さが30mmもあるので真冬でも少しも冷たくありません。人の体に直接触れる木材は、心をはぐくみ精神を安定させる効果があります。

在来工法(一般的な木造)はいくつかのルールを守れば、間取りや空間は無限に提案することができます。それを実現させるには、木組の知識が絶対条件です。木組みについては私ども専門家に任せていただいて、木造住宅を安全で強固にするための工法や、通気などの考え方等を知っていただければいいと思います。何度聞いてもなかなか理解できるものではありませんので、その都度説明を聞いて理解を深めてください。

最初に戻りますが、たくさん建築会社はありますが、それぞれ良いところはあります。ではどうしたら見極める「眼力」がつくかというとまず材料に注目してください。高い志と技術を持つ工務店は必ず良い材料を使っています。天然無垢材は確保が難しく、また卓越した職人しか扱えません。それでもこだわりたい理由が天然無垢材にはあるのです。

一生に一度かもしれない大きな買い物です。宣伝や今風デザインなどに惑わされないで、そして面倒がらないでぜひ本物を見極める知識を学んでください。ヤマワでも定期的に構造説明会を開催しています。私が直接説明させていただきますので、ぜひ参加していただいて、今後の家づくりにお役立てください。

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